フィンランドは福祉大国ですが、同時に通信環境が大変優れた国でもあります。
日本では信じられないほど低価格で、優良な通信環境を確保することができます。
フィンランド国内は空港、バス、駅、店舗などでfreeWi-Fiが利用できますが、通信会社の回線が利用できると、どこでも通信できるようになります。
やっぱり、いつでもネットにつながるのは安心感が違いますよね。
フィンランドでシムフリー端末を利用して4G、LTE回線を利用する方法をまとめてみます。
Contents
そもそも、シムフリーってなに?
最近よく聞く「シムフリー」とはどんな意味なんでしょう??
シムフリーについて知るには、まずは、皆さんが利用しているスマートフォンについてある程度理解しておく必要があります。
シムフリーの「シム」ってなに?
シムフリーの「シム」とは、SIMカードの略です。
SIMカードとは、購入者の情報や電話番号、通信のための情報が記憶されたカードで、キャリア(携帯電話会社)ごとに書き込まれている内容が違います。
そして、SIMカードをスマートフォンに差し込むと、各キャリアの回線を利用して通信ができるようになります。
SIMカードには3種類の大きさがあります。
それぞれ、標準SIM、microSIM、nanoSIMと呼ばれ、最近のスマートフォンはほとんどがnanoSIMサイズです。
シムフリーの反対語「シムロック」とは?
日本では、ドコモ、au、ソフトバンクという大手3社がそれぞれ通信設備を整え、スマートフォンを提供しています。
で、このスマートフォンは、出荷状態では購入した会社のSIMカード以外では利用できません。
ドコモで買ったスマートフォンは、ドコモのSIMカードしか認識してくれません。
この、「スマートフォンで利用できるSIMカードが制限されている状態」をシムロックといいます。
日本で大手携帯会社から販売されているスマートフォンは、出荷状態では全てシムロックされています。
シムロック解除、シムフリーとは?
シムロックされているスマートフォンは、とある手続きをすると、どの会社のSIMカードでも利用できるようになります。
この、シムロックされているスマートフォンを、どの会社のSIMカードでも利用できるようにすることを「シムロック解除」といいます。
そして、SIMロック解除された端末の事を「シムフリー」または「シムフリー端末」と呼びます。
要するに、どの携帯会社のSIMカードでも利用できるスマートフォンが「シムフリー」です。
フィンランドの通信会社を利用してスマートフォンを使うにはシムフリー端末が必要です
フィンランドでサービスを展開している携帯会社の電波を利用して通信する場合、シムフリー端末が必要です。
ドコモ、au、ソフトバンク以外の、フィンランドの通信会社のSIMカードを利用するので当然ですね。
なので、フィンランドに行く前に、自分のスマートフォンをあらかじめシムロック解除してシムフリー端末にしておく必要があります。
おすすめのスマートフォンはやっぱりiPhoneです。
iPhoneは基本的に世界共通仕様で、どの国でも電波を掴んでくれます。
古めのアンドロイド端末は、機種や携帯電話会社によって電波の掴み具合が変わるのでちょっと注意が必要です。
最近のアンドロイド端末でしたらどれでもOKですよ。
スマートフォンのシムロック解除の方法
スマートフォンのシムロック解除の方法は、キャリア(携帯電話会社)により異なります。
なので、詳しくは各キャリアの案内窓口で確認してください。
【NTTドコモの場合】
ドコモの場合、スマートフォンの購入時期と購入方法によりシムロック解除できる時期と方法が変わります。
基本的に、端末代金を一括購入した場合は、即シムロック解除可能です。
シムロック解除はドコモショップでも手続きできますが、数千円の手数料が必要です。
ネットでも簡単にシムロック解除手続きができるので、自分でシムロック解除してみましょう。
詳しくはドコモの相談窓口で教えてもらってください。
SIMカードの取り外し方法を事前に確認しておく
シムフリー端末が準備できたら、必ずSIMカードの取り外し方法を確認して1度実際に試してみましょう。
特にiPhoneはSIMカード取り外しに専用のピンが必要です。
シムフリー端末と一緒に、専用のピンも忘れずに持っていくようにしましょう。
iPhoneの箱に必ずついているこんなピンです。
フィンランドでシムフリー端末を利用して通信する
シムフリー端末を準備したら、フィンランドで通信用SIMカードを購入し、端末に差し込めばどこでも通信できるようになります。
SIMカードは、フィンランドの至る所にあるR kioskiで簡単に購入できます。
おすすめは、DNAというキャリア(通信会社)の7日分の利用料がついているSIMカードです。
「プリペイド SIMカード プリーズ」というと最初に出てくると思います。
お値段は1枚7.9€(1,000円ちょっと)なり。
パッケージは目立つピンク色です。
DNAのSIMカードは、7€分の利用料が標準でついています。
通話を利用しない場合、データ通信だけなら1日定額0.89€で利用できるので、7€÷0.89€=7.8=約7日分利用できます。
使用する日数が多い場合、追加チャージで延長することもできますが、目に見えない通信料にクレジットカード登録はおすすめできません。
8日以上滞在する場合は、2枚購入することをおすすめします。
2枚買ってもたった15€ですから。
特に、フィンランド以外でDNAのSIMカードを利用する場合、追加データ料金の支払いにクレジットカードをするのはやめましょう。
万が一の高額請求があると大変なことになりますよ!
DNAを利用して通信する設定方法
DNAを利用して通信する方法はとっても簡単です。
まずはパッケージの中になるカードを取り出します。
DNAのSIMカードはどのサイズにも対応していて、SIMカードをどこで切り取るかで、標準SIM、microSIM、nanoSIMどのサイズでも利用できます。
使用する端末がiPhoneであれば、nanoSIMサイズに切り取ります。
切り取ったSIMカードをスマートフォンに差し込み電源を入れると、暗証番号入力画面になります。
ここで入力する数字は、SIMカードがくっついていたカードのこの部分に記載されている4桁の数字です。
数字は銀色のスクラッチで隠されていますがコインで簡単にはがすことができます。
入力するのは最初の4桁だけなので注意してください。
4桁の暗所番号を入力すると、すぐに通信ができるようになります!
「APN設定」とか難しいことは一切必要ありません。
簡単ですね。
通信ができるようになると、最初にショートメールが届きます。
言語設定についてのメールなのですが、「m.prepaid.dna.fi」をタップしてサイトにアクセスし言語をENG(英語)に変更しておきましょう。
そのままでも利用できますが、設定変更しておかないとたまに届くショートメールが多分フィンランド語で全く読めません。
設定変更しておくと、最初からチャージされている料金が少なくなるとお知らせメールが届きます。
肝心の通信速度ですが、ヘルシンキなど街中はほぼ4Gでつながるのでかなり早いです。
山の中やフェリーの海上などはさすがに3G、下手すると2Gになりますが、メールやライン程度なら問題ありません。
全体的にかなり快適に利用できる印象です。
テザリングを利用すれば複数人で利用できる!
2人以上で旅行する場合は、テザリング機能を利用すれば相方も通信できるようになります。
なので、グループで1つのシムフリー端末、DNAのSIMカードがあれば十分です。
ただし、テザリングする端末は電池消費が多くなるので、できればモバイルバッテリーを持っていきましょう。
DNAのSIMカードはエストニアのタリンでも使える!!
フィンランドと合わせて旅行する人が多いエストニアのタリンでも、DNAのSIMカードは使えます。
ただし、ちょっと設定変更が必要で、データローミングをONにする必要があります。
データローミングとは、契約している携帯会社の電波が届かないところで、他社の電波を借りて通信することです。
実はこのデータローミングを利用すると、ドコモやau、ソフトバンクのSIMカードでも海外で利用できます。
なんですが、日本のキャリアのデータローミングは非常に料金が高く、油断すると高額請求につながるためおすすめできません。
基本は海外では日本のキャリアのデータローミングOFFです。
ですが、DNAのローミングは低額で、2018年7月時点では、約0.0057/MBの従量制です。
1Mバイトあたり約0.7円なので、通常利用であれば十分お得です。
もちろんタリンでSIMカードを買ったほうが安上りですが、SIMカードの差し替えが面倒な場合は、ローミングを利用するのもアリです。
まとめ:フィンランドでシムフリー端末を利用して通信しよう!
フィンランドは通信インフラが充実していて、安価で高速な通信環境を利用できます。
日本のキャリアのデータローミングや〇〇のWi-Fiみたいなサービスより圧倒的に安く良質な通信ができるので、ぜひシムフリー端末を持ち込んで通信しましょう。
フィンランドはfreeWi-Fiが多いのでSIMカードを購入しなくて何とかなりますが、やっぱりどこでもネットにつながる安心感は大きいです。
迷子になったときにすぐにグーグルマップが見れるのはほんとに心強いです。
料金も安く設定も簡単なので、ぜひ事前にシムフリー端末を準備してフィンランド旅行を楽しみましょう!
- フィンランドでは1日100円ちょっとで4G通信環境を利用できます。
- 設定は簡単で、暗証番号を入力するだけです。
- 事前にシムフリー端末を準備しておきましょう
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